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黒豆(くろまめ)こぼれ話

仁徳天皇の時代、今の岐阜県の飛騨、美濃地方の昔話に「両面宿儺(りょうめんすくな)」という、一体両面に四手両脚で二手に斧、一方の二手で印を結ぶ鬼神の話があります。

この地で民を苦しめ荒ぶる竜神や七難(しちな)という鬼神を宿儺が退治して、民のために尽くした鬼神の民話ですが、黒豆煮汁の効能はこの"両面宿儺"に似ているのです。

黒豆煮汁を飲むと高血圧の方も低血圧の方も血圧を正常にする化学薬品にない両面の特色があることが分かっています。

黒豆の煮汁に含まれる豊富な有機鉄の働きがあるからです。鉄分は非常に吸収されにくいミネラルですが、有機鉄の形になると吸収もされやすいからです。また、黒豆に含まれるβカロチンや葉酸、ビタミンB12などの栄養成分の働きが貧血予防効果もあるからです。

恐いとされる鬼神も民の味方のように、黒豆の両方の効果は自然の産物だからこその貴重な、機能性飲料ですね。

ほこらと田んぼ

花見酒、企業新年度の祝い酒と春の陽気に誘われて、つい飲みすぎそうです。 そんな二日酔いと肝臓疾患の予防に、黒豆の煮汁がおすすめです。

黒豆の成分には、肝臓の機能を高めてくれるグリシニンに多く含まれているアルギニンやコレステロールを下げ、脂肪肝などを防ぐイノシトール、コリンなどが豊富です。また黒豆に含まれる抗ウイルス効果を持つリジンやレシチン、ソヤサポニンなどや抗がん効果を持つイソフラボン、リグナンなどの成分が肝炎などの肝臓病に有効に働くと考えられています。特にレシチンは普通は水に溶けない物質ですが、黒豆のレシチンは水溶性のため、黒豆煮汁としてとりやすい特色があります。

黒豆の豊富な栄養成分を飲むことで、お酒の飲み過ぎによる肝障害の予防、改善が可能です。手軽につくれる黒豆煮汁は、肝機能を正常にサポートしてくれる強い味方です。

メタボのイメージ

企業で働く人々の健康管理が大きな課題になっています。なかでも働き盛りの中年男子の"メタボ"と呼ばれる内臓脂肪型肥満が生活習慣病の原因になるとして、メタボ改善が指導されています。この肥満を放置すると高血圧や糖尿病、高脂血症を招き心筋梗塞や脳梗塞の原因となるからです。

そんな、メタボ改善に黒豆博士と呼ばれるノザキクリニック院長・野崎先生が、黒豆の効用を説いています。"黒豆の黒い色素シアニジンが肥満を強力に抑制する"とし、黒豆の色素の96%を占めるシアニジンには肥満抑制作用があり、豊富な食物繊維が便通を促し、糖分や脂肪の吸収をおさえることでメタボ改善に役立つと語っておられます。また、マウスの実験でも、黒豆を与えたマウスのほうが与えなかったマウスより30%多く内臓脂肪が減少したという結果も示されています。黒豆の煮汁やエキス、蒸し黒豆を食べることでメタボ減少の改善に役立ちますね。

メタボのイメージ

高齢化とともに女性ホルモンの減少や遺伝的要因で「骨粗しょう症」が避けられませんが、適切な食事や運動により予防可能です。

そのためには、20代で形成される「骨貯金」を減らさない食生活が大切になります。

「朝食をとらない人の骨密度が低い」といわれますが、大切なのはバランスの良い食習慣で、骨の健康のために必要な栄養素、マグネシウムや亜鉛、ビタミン類やカロテノイドを含むカギとなる食材の摂取です。黒豆・大豆製品はカルシウムやたんぱく質が豊富な「骨貯金」をサポートする食品です。骨粗しょう症の予防や治療には1日800mg程のカルシウムが必要ですが、日本人女性の平均摂取量は500mg程で不足しています。「骨貯金」には肉類や魚類、乳製品や緑黄色野菜、キノコ類などがおすすめですが、何んといっても一石二鳥のおすすめは「黒豆エキス」です。心筋梗塞のリスクを下げることでも知られる、高機能食として注目されています。

骨のイメージ

「おせち料理」は、季節の節目となる日に神に供える食物「御節供」ですが、今では正月の「おせち料理」が代表のようです。

料理を重箱につめるのは"めでたさを重ねる"という意味で、四段が本来の形だそうです。 正月の三が日をおせちをいただき、主婦の水仕事を控えて骨休めをするために"保存がきく料理法"になっています。

「一の重」は祝い肴・口取りといわれ、黒豆、数の子、ごまめ(田作り)が入ります。
黒豆は、まめ(勤勉)に働き、まめ(健康)に暮らせるように願う一品です。黒豆の黒色は魔除けの力があるといわれ、昔から薬効のある健康食材だったそうです。数の子は"子孫繁栄"で、ごまめ(片口イワシの稚魚を干したもの)は「五万米」と書き、田作りともいわれるのは肥料にすると豊作になるからです。

「二の重」は、焼き物、「三の重」は、酢の物、「与の重」は、煮物で関東でも関西でも"黒豆"は欠かせない食材でした。

機能性表示食品

蒸し黒豆を食べる前に水を飲むと、胃液が薄まって消化が遅くなり、満腹感があり、食後に水を飲むと、こんどは腸で黒豆の食物繊維が水を吸ってふくらみ、腸内の老廃物を効果的に巻き込んで速やかに排出してくれます。

黒豆を食べるだけで、こんなダイエット効果があり"天然サプリメント"といわれる所以ですが、黒豆にはもっと素晴らしい働きが詰まっているのです。黒豆が昔から薬と言われる理由は、黒豆の皮に含まれる色素で抗酸化作用のある"ポリフェノール"です。この小さな黒豆には豊富な植物栄養素が含まれており、優れた働きをしています。

レシチンは免疫力を高め血中コレステロールを低下する作用があり、サポニンやオリゴ糖はビフィズス菌増殖作用があり腸を整え、肥満防止の働きがあります。イソフラボンは骨粗しょう症・更年期障害の緩和作用があり、たくさんの栄養素がチームで健康を支えてくれる"天然サプリメント"なのです。

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「チョコ食べ1週間、74歳を救助」 こんなニュースが伝わりました。北アルプスに登る途中、標高1千mの登山道で足を滑らせ、沢に滑落し急斜面を登れず雨がっぱで雨や寒さをしのぎ、沢の水を飲み非常食として持っていたチョコレート数枚を小分けして食べ救助を待ち、1週間ぶりに救助されたのです。

数枚のチョコレートが命を救ったのですが、その力は何だったのでしょうか。チョコレートの原料はカカオ豆ですが、注目はその栄養成分が黒豆とよく似ていることです。豊富なポリフェノール、マグネシウムやカルシウム、ナトリウム、亜鉛、鉄分などの多様なミネラル成分が同じなのです。それらの栄養成分が血圧を正常にしストレスを解消、脳の活性化を促し危機のなかで冷静な判断と適度な栄養補給ができたため体力のバランスを維持できたのだと思われます。チョコと同じように黒豆も高機能食品として、イザという時にも力を発揮してくれます。

ある統計では毎年世界の鉄の総使用量の2%が錆で消失するそうです。

同様に私たちの体の中でも普通に呼吸し、エネルギー代謝をするだけで2%の鉄分が錆びてしまいます。問題はこの体の錆び(酸化)が病気の引き金となることです。生活環境にも体の錆びをもたらす大気汚染やタバコの煙、食物汚染や添加物、農薬、運動不足や睡眠不足、ストレスなどさまざまな要因が体を酸化させています。この体の酸化を防ぐのが抗酸化栄養素たちです。

黒豆の煮汁には、体の錆びを防ぐミネラル分、酸化にブレーキをかけるポリフェノールやビタミン類、酸化の害を受けた細胞の修復や除去したりする必須脂肪酸などの豊富な栄養成分がチームで働き、病気の素となる活性酸素を除去してくれるのです。

黒豆を煮てその煮汁まで全部いただくという"一物全体"という食習慣がとても大切ですね。

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人形浄瑠璃の文楽太夫・豊竹呂太夫さんが、黒豆の甘煮について面白いお話を披露されています。豊竹さんは普段は甘いものは食べないのですが黒豆の甘煮だけは別で、これを教えてくれたのは四代目師匠の竹本越太夫で、内弟子をしていた頃に師匠の冷蔵庫に入っていたのを内緒でそーっと瓶を開けて、二つか三つパッと口へ ― またそれがおいしかったな。と、まるで狂言の「附子(ぶす)」と同じような話で、笑ってしまいます。

狂言「附子」は、太郎冠者と次郎冠者が主人の留守に"これは附子という毒だ"と言われたが、砂糖だと知って舐めてしまう話です。豊竹さんは黒豆には、ウイスキーや日本酒、シャンパンにもあい、これを食べおつゆを飲むとのどの調子が良いと語っておられます。 これは黒豆の煮汁に含まれる植物栄養素のソヤサポニンやリノール酸、リノレン酸がのどの炎症を抑えるからだといわれています。

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世界の女子プロゴルファーとして活躍した宮里藍さんが31歳で現役引退を表明しました。 その理由が「モチベーションの維持が難しくなった」と自分の人生を自分が決めたと語りました。「モチベーション」とは"やる気や意欲"の源になる動機ですが、私たちも様々なストレスで"やる気"を失うこともあります。

やる気を維持することはとても難しいことですが、それには昔から「黒豆煮汁」が良いといわれています。その理由は、黒豆の煮汁に含まれるポリフェノールやサポニン、豊富なビタミン類や亜鉛、鉄、カルシウムなどのミネラル分やオリゴ糖などの栄養成分が免疫力を高め疲れた心身の活性化を高めてくれるからです。プロスポーツ選手でも技術ややる気を維持するには強い意志が必要です。

管理栄養士の指導があっても難しいことですが、日頃から黒豆の煮汁を上手に食生活に取り入れ免疫力を高めていれば、モチベーション維持の習慣につながりますね。

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